どんぐりの背比べ
10年来の友達をブロックした。
そいつは大学卒業後も不定期に会う仲で、
会う度に大学の部室で話したようなことを
酒を飲みながら話していた。
そいつは友達の中でも一番のクズで、
食い意地が半端じゃなくプライドが高く
融通の効かない奴だった。
そいつはある日家に遊びにきて、
新しく買ったプロジェクターで映画を見ていた。
Netflixで見る映画を選ぶ時、当たり前のようにそいつが見たい映画を見ることになった。
数日前、瓶のジンジャーエールを箱買いしていたので、冷蔵庫に大量に冷やしていた。
飲んでいいよと言うと、なかなかのペースで瓶をポンポン開けていく。
「そんなにジンジャーエール好きだったっけ?」
「タダだから飲んでおかないとと思って」
これくらいクズだ。
どんなクズでも、クズだなーと思いながら交友は続いていた。
向こうも私のことをクズだと思っていただろう。
だからこそ続いていたんだと思う。
ある日、夜21:47
「週末なんかする?」
とLINEが来た。
その時なにをしていたか覚えていないが、通知でLINEを見て、まぁ明日の朝返信すればいいやとスルーした。未読スルーである。
そんなことは今まで何度もあった。
次の日の朝、携帯を見ると、
2:10 「おい!」
と通知が表示された。
なんだかムカついて、未読のまま(通知で読んではいるが)、ブロックした。
なぜその時ブロックしたのか未だに自分でもよくわからない。
ただ、ひたすらにムカついたのである。
こんなことで?と思いながらも、
なぜか今までで一番ムカついた。
そいつが会費を払ってアカウントをシェアしてくれているNetflixで、今日も映画を観る。